コラム

美容サロンで「口コミ特典」をあげてはいけない理由。ステマ規制と安全な口コミの増やし方

「口コミを書いてくれたら、次回500円オフにします」。悪気なく、こんな声かけをしていませんか?サロン集客では口コミが大切なので、少しでも増やしたくなる気持ちは自然です。

ただ、令和5年10月1日から、ステルスマーケティングは景品表示法の規制対象になりました。消費者庁は「事業者の表示であることを判別することが困難である表示」を問題にしています。つまり、お客様の投稿に見えても、サロン側の関与が強いとリスクが出ます。

この記事では、専門家向けの法律解説ではなく、美容サロンが日々の口コミ依頼でやってしまいがちな危険パターンと、安全に口コミを増やす考え方を整理します。

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この記事でわかること

ステマ規制の基本、口コミ特典が危ない理由、Googleマップで避けたい投稿依頼、安全な口コミ獲得の3ルールがわかります。

令和5年10月から変わった「ステマ規制」とは

消費者庁のステルスマーケティング告示では、広告なのに広告だとわかりにくい表示が問題になります。ポイントは、表示している場所がサロン公式アカウントかどうかだけではありません。

運用基準では、事業者が表示内容の決定に関与している場合、第三者の表示でも「事業者の表示」と判断されることがあります。たとえば、投稿内容を指定したり、良い評価を条件に特典を渡したりするケースです。

見た目

お客様の自然な口コミ

実態

サロンが特典や文面で誘導

リスク

広告だと伝わらず誤認される

サロンで起こりやすい危険な口コミ依頼5選

次の表は、サロン現場で起こりやすい例です。「よくあること」ほど、ルールを決めずに続けてしまいがちです。

危険な依頼なぜ注意が必要か安全寄りの考え方
口コミ投稿で次回割引特典が投稿を誘導しているように見える特典と口コミを切り分ける
星5ならプレゼント評価内容を指定している正直な感想だけお願いする
文面を渡して投稿してもらう表示内容への関与が強い投稿内容はお客様に任せる
スタッフ家族に書いてもらう実体験や独立性に疑問が出る実際に来店したお客様の声を集める
モニター投稿をPR表示なしで掲載広告関係が伝わりにくい関係性がわかる表示を検討する

Googleマップでも「実体験」が基本

Googleマップの投稿ポリシーでも、虚偽の内容や実体験に基づかない投稿は認められていません。サロン側が口コミを増やしたいときも、まず守るべき線は「実際に来店したお客様の正直な感想」です。

Googleビジネスプロフィールの公式ヘルプでは、口コミを増やす方法として、ビジネス情報を確認し、来店客に口コミを依頼し、返信することなどが案内されています。ここでも大切なのは、評価を買うことではなく、書きやすい状態をつくることです。

安全寄りの声かけ例:
本日はご来店ありがとうございました。
もしよろしければ、実際に感じたことをGoogleマップにご投稿いただけると嬉しいです。
内容や評価は、お客様の正直なご感想で大丈夫です。

安全に口コミを増やす3つのルール

口コミをお願いすること自体を怖がりすぎる必要はありません。問題は、特典・評価指定・文面指定で「自然な第三者の声」に見えなくなることです。

口コミ依頼の安全チェック

1. 口コミ投稿を割引・特典の条件にしない

2. 星の数や良い内容を指定しない

3. 実際に来店したお客様にだけお願いする

4. 投稿文をサロン側で用意しない

5. モニターや提供がある場合は、関係性が伝わる表示を検討する

口コミを増やすより先に、返信を整える

口コミ獲得で意外と見落とされるのが、すでにある口コミへの返信です。丁寧な返信が並んでいると、次のお客様も「ここならちゃんと見てくれる」と感じやすくなります。

返信では、過度な宣伝を入れず、来店へのお礼、具体的な感想への反応、次回も安心して来られる一言を入れるのがおすすめです。

Before

口コミありがとうございます!次回もお待ちしています。

After

ご来店ありがとうございました。仕上がりを気に入っていただけて安心しました。次回も髪の状態を見ながら、扱いやすい形をご提案します。

口コミ依頼文をAIに作らせるときのプロンプト

AIに口コミ依頼文を作ってもらう場合は、最初に「してはいけないこと」を入れておくと安全寄りになります。

美容サロンのお客様に送る口コミ依頼文を作ってください。
条件:
・口コミ投稿を割引や特典の条件にしない
・星の数や良い評価をお願いしない
・実際に感じたことを正直に書いてもらう表現にする
・広告っぽい文面にしない
・Googleマップの口コミポリシーに配慮する

よくある質問

口コミを書いてくれたお客様に次回割引を渡すのはダメですか?
口コミ投稿を条件に割引や特典を渡す運用は、事業者の関与がある表示と見られるリスクがあります。実施する場合も、広告・PRであることが伝わる表示や、各プラットフォームのルール確認が必要です。
Googleマップで「口コミお願いします」と声をかけるだけなら大丈夫ですか?
来店したお客様に、実体験に基づく正直な感想をお願いするだけなら、リスクは比較的低いです。ただし、良い評価の依頼、特典付き依頼、スタッフや家族による投稿は避けましょう。
AIで口コミ依頼文を作っても問題ありませんか?
AIで下書きを作ること自体より、内容が問題です。特典を条件にしない、評価を誘導しない、実体験に基づく投稿をお願いする、という前提を入れて人が確認しましょう。
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